アルコール性肝硬変の彼

アルコール性肝硬変の治療内容と経過
私たちの日常などを書いていきたいと思います✏
アルコール性と聞いてあまり良い印象は与えないかもしれないけれど、
何かのきっかけになってほしい…
頑張りが無駄な事なんてないと信じて治療を頑張っています🍀

言った…

帰ってきてって言っても帰ってこないで

呑んで

呑まないでって泣いて頼んでも呑んで

自業自得!

退屈?

こうしたのは自分でしょ!

甘ったれないでよ!

と怒鳴ってしまった…


毎日笑いなんてありえない病気の話を長電話で聞いていた私は

看護師と笑い話をしていたことにヤキモチをやいてしまった


毎日退屈なんだもん

話相手がほしい

と彼


私仕事合間の時間の少ない時いつも話きいてるよ

忙しいからごめんねかけ直すねと言えば

素っ気なく電話を切られ

私はだって楽しい会話したいな…と

情けないかもしれないけど

タダっ子みたいだけど

本当にそう思った。


結果

返す言葉がないよごめんな

と言われ


私はバカだ…。


もう余裕がないよ

お願い…

彼が私の前で初めて泣いた



今まで通院や入院をしていた大学病院から

大学病院では長期の入院は困難だと

同じ市内の総合病院を紹介され

そちらでお世話になる事になった。


ある程度の融通もきくし

先生も信頼できるからと言われ

とにかく受け入れてくれるならと

不安はあったけどすがる思いで転院した。


彼と彼の両親と私に治療の説明があった。


主治医「まぁー俺の匙かけんで簡単に死んじ ゃうよ」


…え?なに…この先生

彼は笑ってたけど

私は笑えなかった


落ちついたからと一時退院。


外来で出された薬が極端に増えた為

毎夜繰り返される嘔吐

おかしいと先生に相談しても

吐いても飲め。

そして恐れてた一番避けたかった

脳症をまたおこした。


救急で病院へ。

処置が終わり彼のもとへ呼ばれた


腕と体と足に拘束帯をつけた状態

仕方ないのかもしれないけど見ているのが辛かった。


足が痛いとろれつが回らないのに一生懸命訴える彼。

足はパンパンに浮腫んでいるのに拘束帯がくい込むほど強くされていた。

ここまでしなくてもせめて足だけでもと

看護師さんに頼み外してもらうと

彼はスヤスヤ眠りについた。

痛かったんだね…すぐに気付いてあげれなくてごめんねって本当に悔しかった。


先生が来ないとあとは取れませんと言われ

それから2時間

ようやく来た主治医の右手にはコーヒ。


…え?


唖然とした。


「おー暴れたんだなー(笑)」

「なにしたのー(笑)」

と笑いながら言う主治医。


ほんと、ぶっ飛ばしてやりたいくらい

怒りでおかしくなりそうだった。


この人コーヒーを持って入ってきた…

患者見て笑ってる…


その日私は

あった事を話して

おかしいと思う。と

病棟の看護師さんに相談した。


話を聞いてくれた看護師さんが

「おかしいですよ!」

「コーヒ持ちながら入ってくるなんてありえ ません!」

「看護師長に言います」と言ってくれた。


しばらくして彼の意識がはっきりし

「大丈夫だよ。

また入院だけど頑張ろうね」と

私はいつものように言うと

彼が静かに涙を流した。


…悔しい

ごめんな、俺先に行くわ

待ってるから

ごめんな


え?

何言ってるの

嫌だよ、死なせないし


私は言われた事の悲しさより

彼の気力が無くなりかけてる事に気づき

居てもたってもいられなかった。


なぜなら

大学病院の時の主治医が

普通ならもう亡くなっていてもおかしくないんです。

平均台の上を片足でたっているような状態なんです。

彼がここまで生きてこれているのは

彼の生きたいと強く思う気持ちが

チカラになっているんだと思います。

と言っていたから…


彼の中の張り詰めてた糸がいきなり切れてしまったようなそんな感じだった。


拘束帯で、足が痛くて伝えたくてもろれつが回らない

主治医が、笑っていても言い返せない

彼は意識が戻りつつあり分かっていたから

悔しくてたまらなかったんだ。


その後も外来の度に

「とりあえずこの薬で2週間は生きるから」

と、主治医は言い放ち笑う。


こんなのおかしい

主治医を信頼できなきゃ治療がうまくいくわけない

紹介状を大学病院に書いてもらいまた大学病院へと転院した。


お酒を飲む仕事をしてきて

経営の為に売り上げの為に無理もしてきた

だけど、彼の過ちもあった

最初に吐血した段階でやめればよかった

悔やんでも遅いけど

自分が悪いけど

自業自得だけど

こんなに今もがいて頑張っています

罰はもうちゃんと受けたよ神様


体力も落ちてきているのに

気力まで奪わないでください


神様が悪いんじゃないのに

ごめんなさい

気持ちが😵とか😊とかなるけど…

たまに、究極に余裕が無くなる…


痛いと言われても何もしてあげれない。

すぐに行きたくても仕事がある。


勝手だけど…少し甘えたい日もある。


手術に向けて

来月治療入院になる彼。

今回は、腹水をコントロールする為の

「デンパーシャント」という手術。

大まかに言うと

鎖骨付近の太い血管から体内に管を通して腹水をコントロールするらしい。


もしかしたら

入れてもすぐ抜くようになるかもしれない。

細菌が入ってしまうかもしれない。

体に合わないかもしれない。

もしも今後、肝移植をする際にはネックになる。

先生は万が一を思って良くない事ばかりを説明した。


だけど彼は

「もしもダメだったとしても出来ることはやりたい!前向きに治療して行きたいんです!」と言った。


今現在、彼にとって1番の苦痛は腹水なのだからやるだろうとは思ってた。


手術の前に治療入院になるのは、

血液検査でわかった「PT」(血液を固める作用のあるタンパク質に関した検査)の値が低かった為で、

輸血などをして手術に備えるとの事。


手術の麻酔にしても、

解毒するのに肝臓に負担がかかると以前から先生に聞いていたのでそれも心配。


本当はすごく不安でなんでか寂しくなるし

余裕なんてなくてわがまま言ったり

本当にダメな彼女でごめんね…

でもこれからの未来の為に前向きに頑張る彼の支えになりたい。


一緒に頑張ろうね☆。.:*・゜